タバコを吸うことは身体に良くないということは多くの人が知っている事実で、実際タバコの価格も年々高くなってきていて、喫煙者も徐々に減る傾向にあります。喫煙習慣はタバコを吸う本人だけでなく、実は周りの非喫煙者にも大きな悪影響を与えています。
タバコの煙には、本人が吸い込む主流煙、本人が吐きだした煙である呼出煙、そして火の点いたタバコから出ている副流煙という3種類が存在します。中でも特に副流煙にはおどろくほどの有害物質が含まれています。
呼出煙・副流煙は、吸っている本人も吸い込んでしまっているものではありますが、周りの非喫煙者も気が付かぬうちに吸い込んでしまっています。
これは「受動喫煙」と呼ばれ、家で父親が喫煙者であれば、家族である子どもまでもが自分の意思とは関係なく父親の吸うタバコの煙を吸わされてしまっていることになります。
この受動喫煙となる副流煙には、主流煙よりも多くの有害物質が含まれていることが分かっています。

もともとタバコには化学物質4000種類、有害物質200種類、発がん性物質60種類が含まれていて、副流煙には主流煙のニコチン2.8倍、タール3.4倍、ベンツピレン3.4倍、一酸化炭素4.7倍、ベンゼン10倍、ナフチルアミン39倍、アンモニア46倍、ホルムアルデヒド50倍、ニトロソアミン52倍という量が含まれています。
ニコチンは血管収縮、血圧上昇促進作用のある依存性の高い神経毒性物質です。タールはベンゼンなど多くの発ガン性物質を含む粘着性物質です。
一酸化炭素は言わずと知れた酸欠を促す物質で、血管内コレステロールを酸化させ動脈硬化促進作用を持っています。
副流煙による健康被害で確実なものでは、成人では肺がん、虚血性疾患、鼻粘膜への刺激、子どもでは気管支喘息、肺炎など呼吸器系症状、乳幼児突然死症候群、中耳炎、胎児では低体重、早産、全治胎盤、破水、早期単盤剥離などがあげられています。
喫煙習慣によるこういった周りへの健康被害について、喫煙者はよく知っておく必要があります。

こまめに換気することで副流煙を防ぐことができる

多くの有害物質が含まれたタバコの煙は、換気が不十分な部屋ではその高濃度化学物質によって空気室を非常に悪化させます。
窓を開けて換気扇の下にて吸うというスタイルを取っている人も多いですが、副流煙によるタバコの有害物質はどうしても残留物となって室内のカーテンやソファ、衣類などの布類に付着しています。
実は服に残るタバコ臭さが有害物質そのものということを知っておきましょう。

タバコの副流煙に含まれている有害物質は、近年その高い危険性が叫ばれているPM2.5(中国大陸から飛んでくる大気汚染物質)と実は同じものです。その濃度値も北京市内でのものと同等だと言われれば、その危険性に納得できます。
部屋の内部に付着したこれらが有害物質である残留物と知らずに吸ってしまうことは「三次喫煙」と呼ばれ、近年注目を集めています。残留受動喫煙である三次喫煙は、タバコの吸い殻からでも大いに可能性があります。
吸い終わったから煙も出ていないと思って放置したタバコの吸い殻も、安心できないものであるということです。換気はタバコを吸っている間だけでなく、吸い終わってからもこまめ、有害物質を部屋から追い出して新鮮な空気を取り入れることがとても大切です。
家の中では家族でルールを決めて環境改善に努めることができます。外では喫煙所の利用に留める、煙の出ない電子タバコを利用するなどの方法があります。
非喫煙者の外での受動喫煙回避方法としては、分煙ではなく完全禁煙を実施しているお店を選択することが、すぐにでもできるものです。
喫煙者と非喫煙者がお互いに我慢し過ぎることなく共存するためには、自分の立場で過ごしやすい場所を把握し、危険を回避または迷惑を掛けない習慣を身につけることです。